20140424

ポイントレース

昨年に 執筆の依頼があって書いたコラムです
内容は すごく昔のことなんだけど やっていることは 古臭くないです(笑)

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まだロードの選手も、ピストのレースに転戦し出場していた時代に、50kmのポイントレースを走った・・・。

奈良のバンク(競輪場)は、1周333.33mなので、2km毎、6周回ごとにスタートフィニッシュラインでスプリント勝負し、1着5点・2着3点・3着2点・4着1点を加算して、合計得点を競うレースです。

まずは10kmで行われる予選。距離が短いことと、2周毎にポイントが加算されるため、スプリントの得意な選手が有利。でも、この予選を通過しないことには、決勝へは進めない。スプリント力に欠ける僕にとっては、 10kmの距離をタラタラ走っていたら、スプリンター達にやられてしまい決勝の50kmへは進めない・・・。だから、スタートからぶっ飛ばして、高速ペースをつくって勝負するしかない。もたもたしていたらポイントを稼ぐことができず、あっという間にレースが終了してしまう。この時も、スタート直後から僕と同じことを考えるロードの選手が、ガンガン飛ばす。そうこうするうちに、自然と同調し4人の逃げ集団が形成された。半周毎に先頭交代しながら楽々予選通過・・・。まぁ~ 決勝では、こうは楽にいかないと、かるく脚を回していた。

ギア比は、51×15T。ピストなのでもちろん固定ギア。決勝では実質、1時間程度でレースは終了する。平均50km/hを固定ギアで走るって、脚の回転数をコントロールしてスピードの調整、ダッシュしスプリントし、脚を休めるペダリングができないと話にならない。

決勝は30 人。実業団選手、学生、社会人と、ピスト専門の選手から、ロードを主に走る選手とが混ざり、それぞれの走り方で勝負する。333m を150 周、6 周(2km)に1回のスプリントってことは、トータルで25 回、ポイントを稼ぐチャンスがある。ペースの変化が大きければ、加速する展開で集団が動くため、スプリントの得意な選手が有利となる。でも、6 周毎に毎回ポイントを狙いにスプリントしていたら脚がもたない、なので、上位を狙う選手は、2 回に1 回、つまり、12 周に1 回スプリントして、12 周は脚を休めるような走りを繰り返す・・・。

展開を読んで、有力選手がポイントを狙わない周にあわせて、得点を狙う選手もいるけど、選手の考えることはみな同じなので、結局は混戦となり楽にスプリントは決まらず、容易くポイントを稼ぐことはできない。また、1 着から4 着まではポイントをゲットすることができるけど、5 着は0 ポイントなので、3 着と4 着を競ってスプリントして脚を使っても、4 着と5 着を争って脚は使いたくない。 脚を使って5 着では無駄脚になるからね。

まぁ~そんなこと考えても、僕にはとうていスプリントしてポイントを稼ぐことは無理な勝負!どの道スプリントではまったく話にならない僕の脚(笑)。 だから6 周逃げて、6 周脚を使ってポイントを稼ぐしかないってことだ。

逃げを狙う2周前から位置取りを開始する。集団と選手をしっかりとみて、ポイントを狙う奴らの直ぐ後ろに着く。そして スプリントが始まるころには5番手、もしくは6番手くらいに位置をキープして、出来る限り脚を使わないように、前の奴らのスプリント勝負を、指をくわえて見る。前を走る選手は、勝負が終わると、脚を休めるためにバンク上に登り前をゆずる。その瞬間に一瞬、集団のスピードが落ちる。ここが僕の勝負のポイント! ポイントラインを、前を走る奴らが通過した直後、そのままのスピードを維持して、躊躇せずに逃げに入る。
僕と同じ作戦を考える、スプリントでは勝負しないロードマンが、同じタイミングで飛び出し逃げに入る・・・。そうそう、このレースの時は、大門さんと何度も良いタイミングでランデブーしたことを思い出す。
逃げに入って、あわよくば集団をラップしてしまえば展開も楽になるんだけど、そう簡単にはいかない。4人以上で逃げれば先頭交代も楽で、スピードを上げながら逃げることが可能だが、集団だって黙って逃がしてはくれない。間違いなく追ってくる。だから1人、または2人くらいの人数で逃げることが理想だ。でも逃げる相手が、スピードのある選手ってのが絶対で、遅いヤツと逃げても決まらないからね。
ポイントレースで、しかも単独で「1人で逃げる」なんて考える奴は、それだけの自信と脚がなければ・・・まあやらないよね!

「スピードで勝負をする」なんて、このレースの前のシーズンまでは考えることもなかった。『僕にはスピードがない』と、努力をすることもなく、目を背けていた中途半端なプレイヤーだった。でも『本当に僕はスピードないの?』と、基本から学び直し、自身のカラダのことを見なおした結果、まったく新しいポジションが生まれた。その結果、ペダリングは大幅に改善され、自らスピード勝負を選ぶ走りが可能となったんだ。

その時に生まれたポジションが、サドルまで、733mm! 現在のポジション。ロードマンにスピードは、絶対の条件だと僕は思う。
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※サドルの進化で 現状は 731mm!です 
サドルの クッション材が なくなって(少なくなって)いるので 座った時に 骨盤の沈み込みがなくなった分 2mm マイナスしています

そうそう いまと 間違いなく 何かが違う・・・ 分析してまいります!


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