20211022

脚をまわす|チーム練:Yamanakako CT


 シーズン通して各選手の走りを検算し 伸びていく(強くなる 速くなる)スピードが「遅すぎる」また「伸びない」(伸びていく選手と差が出る)練習そのものが怪しい「的外れの練習になっている」そもそもの走り 根本的な考え方が怪しい そんな事情から オフに入る直前に チーム練習を組んんだ 各地に居住する選手を(千葉に)集め 初めて各選手の走りを(サポートカーから)診る チーム練習の実施 そもそもの基礎練習(コース設定 ギア比設定 速度の設定 傾斜の設定 距離の設定 走り方の設定 他)本来ならば 既にレースを幾度も走る選手なら レースで思う通りに走りたい また思う通りに走れない 自分が思い描くレースの負荷で走れるよう 練習コースを組み 限界点での練習を常に繰り返すことができるんだけど 実際の「速度(時速)」「時間(最短)」自身のフィジカル面だけではなく 走りの中から 常にシミュレーションし(単独での練習では常に)誰かと闘い競っている またその検算も なぜ? なんで? なんのために? どうして? ではどうする? じゃあどう走る? どうすればいい? この後に記すけれど この国内のレース環境では 選手が迷っている?

【オーダー】
16km × 10周回 160km 傾斜(slope)3~6%
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1周目 コースの確認 アップ程度の速度(ギア比2.8固定)オールシッティング
2周~3周 ギア比2.8固定 オールシッティング フラットLSD(時速35㎞/h)5分交代 速く走らない 丁寧に負荷を掛け脚を削る
4周~5周 ギア比2.8固定 オールシッティング フラットLSD(時速35~40㎞/h)5分交代 降りでも脚を回す
5周回まで オールシッティング厳守

5周目ラスト3㎞ レース走 ゴール勝負(ギア比2.8固定 ダンシングOK)

6周~10周 ギア比フリー ダンシング フリー 1分交代 グループで逃げ切るイメージ10周目ラスト3㎞ レース走 ゴール勝負
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※前半の5周回終了まで ギア比は2.8固定 スロープでも「オールシッティング」厳守
※ギア比「2.8」自転車レースを始める「U15」ギア比制限(最初っから始める基礎)

登りスロープで「ハンドルを引く」「腹筋と上腕二頭筋で上体の維持」意識ができないようなら『登りで下ハンドル』試す 丁寧とは 筋繊維を(酸化系の筋肉の繊維 / Type1)1本ずつ収縮させ 中間繊維(Type2a)まで(収縮し動かす)を指す 傾斜は緩いので確実に(引き脚と腹筋群を動かし)脚をわし「脚を削るよう」に使う 丁寧に脚を削る走りが身に着くことで(無駄脚)雑に脚を使わない走りにつながり 高速巡行する集団の中でも「回復させる」自転車レースで絶対に必要なスキル その仕組みを身に着けることになる 5周まで先頭 5分交代 登りの途中でも交代する 速くならないよう留意(雑になっては意味がない練習になる)前半「遅く走る練習」ヒザ下 ヒジ先 脱力し 腹筋でカラダを支え 骨で踏み ヒザを縦に大きく回すペダリングの意識 またこうした動きに対しての命令系統を磨く 6周目から後半(ギア比フリー ダンシングもフリー)1分交代 後半はしっかり倍数掛けて加速(時速を上げ維持)降りでも確実に時速を加速させ 先頭交代は 多く引く 短く引く 各選手にてコントロール(キツければ短く 余裕があれば長く 問題ないですが チギレれないよう また 溜めて走らないよう)遅いと感じたら 前に出て先頭を引く スピードは「速く引く分には問題なし」もし後ろに着いていて「遅い」と感じたら 2番手 その後ろからでも「前に出て先頭を交代して引く」OK 5周目の最終 残り3㎞よりレース走 ガチで勝負(ギア比2.8固定 ダンシングOK) また10周目の最終 3㎞からもレース走 ガチで勝負 ギア比を含め 全てフリー 最後まであきらめず 勝負する

「雨が降っても練習すると決めていれば 曇りでも練習に出ることを迷わない」この日も雨 迷わずチーム員全員集まる でも練習開始後 雨の降りも強く加速し気温も下がってきたため 前半までの練習で完了することを判断 5周に入った時点で選手へ「この周で終了 1分交代 ラスト(3㎞)は固定ギアでレース」サポートカーより指示 ギア比固定(2.8)「イコールコンディション」なので 脚を回すことでしか時速を上げることができない そんな練習のガチでのレース走 自転車レースのそもそも「脚をまわす」いつもの口癖にもなっている『脚 まわってないんだよ』その意味を身に染みてもらう練習が目的 この後 眼にする事実が この国内事情を語った


この国内事情 日本のレース(JPT)時速が遅いので そもそもの自転車レースの練習も 欧州の自転車レースの練習とは異なった練習になってしまっているようで 若い選手が「間違う」そんな傾向が強い 速く走るために倍数(ギア比)掛けているようで 自転車レースは速く走れない そんなんじゃ話しにならなくって 時速を上げるには「脚をまわす」この原点を基にした練習ができなければ トップスピードを伸ばすことはできない また「出力の出し入れ」ようはスピードの変化への対応にも至らない ようは倍数(ギア比)掛けた時に 脚を回す機能が身に着いていないと「踏み踏み(状態)」になってしまい 単に筋繊維の血中酸性濃度頼り(ピルビン酸と乳酸の関係)になってしまっている訳だ(詳細は省きます)内分泌や運動生理学(エネルギー供給の仕組み)を使わない運動(脚の使い方)になっているようでは 欧州の自転車レースの選手とは 異なったスポーツの選手になっているんじゃないかと言っている この日も結局 イコールコンディション(ギア比2.8固定)でのレース走 最終的には U17選手の動きに対応できず みな他の選手全員 相手にならず チギられヤラレてしまうありさま この事実は この日本の現実なのかと痛感(想定内っていうか「やっぱなぁ~」)貴重な検算になったことは 負けた選手全員 戒める限りだ

※自転車レースの基本はフラットでのスピード ここから始められないことには なにも始まらない またそのためにはコースの設定も重要で この練習コースでは「スピード練習に必要な基礎」できているとか 足りていないとか 更にスピードを着けたいとかに適したコース設定 また選手を診ることにも適していて 選手自身にも「どんな負荷」「どのくらいのスピード」「どんな傾斜で」「どのくらい脚をまわせばいい」自覚でき 教えることにも最適なんだ 確実に脚を使い切り 実力の把握から視えてくる練習の検算ができる 




ギア比の設定 ギア比の使い方については どこでどうなってしまったのか トラックも走っている高校生の「独走(1000m ITT)何秒?」ギア比を聴くと とんでもなギア比の枚数(歯)返答(もちろんトラックでもアンダーのギア比制限は設けられている)基礎が身に着いていない状態で そんなギアを全力で踏んでいる訳で(まわせてないからそのタイムしか出せない)トラックでの基準として解りやすく言うなら(競輪選手養成所の合格基準  1000m ITT 1分8~9秒 スチールバイク スポーク車輪)AV53km/h「49-15(3.26)」 先の東京五輪イタリアチームのチームパシュート(4000m TTT)3’42″032(世界新記録)ギア比「63-16(3.93)」Av65km/h走っているときの速度「時速70㎞/h」オーバーってことだ(実際に映像から) 世界選手権個人タイムトライアル(43㎞)Av54㎞/h 走っているときのスピードは概ね時速60㎞/h以上 ここでは ギア比に対しての時速を説いている(TTはスタンディング加速 ゼロスタートからの平均速度を記した)

ギア比2.8の法則
https://charipro.blogspot.com/2013/05/28.html
ギア比「2.8」の法則 2
https://charipro.blogspot.com/2019/12/28-2.html
カラダの準備
https://charipro.blogspot.com/2021/07/blog-post.html


「雨の日の走りを診れば 選手のレベルが全て解る」実際のスピード(時速)は至らないにせよ ほぼ全部(強さからスキルまで)把握することができる この日は入団希望の選手2名より参加希望が来ていて(1名ワクチンのスケジュールとかさなり改めることに)絶好のシチュエーションで走りが診れる しかも在籍選手との練習 チームの空気も感じてもらえるし そうそう 2人共「自走で行きます」ハッキリ言ってきた 臨む想いは確実に受け取った

今季はこの後 NC(全日本選手権)1名を残し 翌日からOFFのスケジュールを組んでいる またクドク言う国内事情では 選手のシーズンを理解できていない選手が多く 特に若い選手は 自転車選手を趣味にしている傾向も否めなく「休む重要性」に至らない まあ(そもそも)今回の練習を含め「シーズンの練習」を選手へ ようやく説き始めることができたレベル 根深い国内の育成事情 OFFに入るってことは「選手の人事」オレの仕事になる訳で 来季に向けて契約事項の組みなおしと 選手との契約条件も面談していく予定だ ようやくこれから「育成チーム」の輪郭が魅えてきたってことになる


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